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レコードを聴くなら“最強の定番”プレーヤー「SL-1200MK6」がおすすめ

まっさきにおすすめしたいレコードプレーヤー

”レコードブーム”と言われるようになり、もはや10年以上が経過している気がしますが、その盛り上がりは間違いなくここ数年さらに加速しています。

僕は2014年〜2016年まで音楽メディア『AMP』の編集長を務め、その後も音楽評論家としてライナーノーツやメディアでの執筆を行なっていることから「おすすめのレコードプレーヤーは?」と聞かれることも少なくありません。

そうした質問に対しては、その人のニーズや予算に応じて毎回違うプレーヤーを選んでいます。

しかし、そんな諸条件を無視していいならば、基本的には僕自身が使っているレコードプレーヤーであるテクニクス「SL-1200MK6」をレコメンドしたいというのが本音。

この記事ではその理由を解説していきます。

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SL-1200」はレコードプレーヤーの大定番であり“基準”

source: Technics

テクニクス(パナソニックのオーディオブランドです)の「SL-1200」シリーズといえば、DJが使うレコードプレーヤー(ターンテーブル)として大定番のモデルです。

当初はオーディオ好きのために作られた製品だったそうですが、ダイレクトドライブと呼ばれる駆動形式がDJプレイに適していたことからDJに受け入れられ、バージョンアップごとにDJ向きの機能を強化していったという歴史があります。

初代から最新のMK7まで数々のモデルが存在する「SL-1200」ですが、基本的にはどれもそのルックスは同じ。外見を変えずに中身をブラッシュアップさせ続けていることから、レコードプレーヤーの”原型”ともなっています、

そのため「SL-1200」といえば世界中のクラブにおけるスタンダード機材であり、「レコードプレーヤーといえばSL-1200」という代名詞的な存在なのです。

SL-1200は高品質で壊れにくい

source: Technics

プロのDJが大音量高音質が求められるクラブの現場で利用してきたという事実からも「SL-1200」のクオリティーは保証されているようですが、もう一つ大きな特徴が「壊れにくい」というものがあります。

一時期は「あまりに丈夫で買い替え需要が生まれないので、テクニクスの経営を圧迫している」なんて話もあったほど。

僕自身、これまで「SL-1200MK3D」「SL-1200MK5」「SL-1200MK6」を使い、そのうちほとんどを中古で購入してきましたが、一度も不具合に当たったことはありません。

SL-1200MK6」は価格と性能とメンテナンス性のバランスが良い

私物「SL-1200MK6」のダストカバーにはもらったステッカーを貼っています。

さて、そんな「SL-1200」シリーズの中でどうして最新モデルの「SL-1200MK7」ではなく「SL-1200MK6」をお勧めするのかというと、コストパフォーマンスが大きな理由です。

予算に限りがないようであれば「SL-1200MK7」の新品購入をおすすめしますが、MK7が約10万円なのに対し、MK6は中古で約5万円程度で購入可能。機能や性能は若干異なるとはいえ、ほとんどの人にとって差額5万円を埋めるほどのものではありません。

そもそも「SL-1200」シリーズは「SL-1200MK6」を最後として、2010年にその歴史に一度幕を下ろしています。

現行の「SL-1200MK7」は2019年にレコードブームを受けて復活した製品であり、その間の世界経済や部品事情の変化もあり、「SL-1200MK7」の新品価格は「SL-1200MK6」以前と比較して3〜5万円ほど高くなっている印象です。

「SL-1200MK6」の特徴を簡単に説明するならば、「SL-1200」シリーズの中でも高級機として評判の高い限定モデル「SL-1200MK5G」を踏襲して、音質を改善し、針先を照らすライトにブルーLEDを搭載した、生産終了前最後の”完成形”ともいえる機種。

いくら丈夫な「SL-1200」とはいえ、中古購入するならばさすがに新しい個体を選んでおいた方が安心ですので、メンテナンス性と性能、価格のバランスから「SL-1200MK6」がおすすめです。

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照沼健太

編集者・ライター・写真家・音楽評論家。2014年より2016年末までユニバーサル ミュージックジャパンのオウンドメディア『AMP』編集長を務め、並行してライフスタイルメディア『ROOMIE』に編集部員として参画。現在は音楽・カルチャー・広告等の分野にてコンテンツ制作やプロデュースを行っています。

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